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非器質性精神障害と後遺障害の認定ポイント

非器質性精神障害と後遺障害の認定ポイント

非器質性精神障害が後遺障害として認定されるためのポイントとして次の3つがあります。

1.交通事故との因果関係

非器質性精神障害の場合は、交通事故で発症したと言えるのか、つまり因果関係の認定が難しいという問題があります。物理的な外傷や衝撃を伴う器質的な損傷の場合は医学的知見をもって障害の発生を認定することができます。しかし、非器質性の精神障害では、人間の精神(こころ)の内面を客観的かつ明確に把握することは難しいものがあります。また、交通事故だけに限らず、家庭環境や職場環境の影響によっても発症する可能性もあります。

因果関係が認定されるためには、発症時期や精神障害の症状、他の要因の有無などを総合的に判断されることになります。仮に、因果関係が認められたとしても、他の要因の影響や本人の性格等を考慮して、ある程度、賠償金が減額されてしまうこともあります(素因減額)。そのため、交通事故による発症であることを説明しつつ、他に有力な発症原因が存在しないことも示すことが重要なポイントになります。

2.医師による治療

非器質性精神障害が後遺障害として認定されるためには、精神障害が残存していることを医学的に証明していく必要があります。非器質性精神障害の場合、CTやMRIなどの画像により、脳や神経組織の損傷個所の異常が確認できる訳ではありません。被害者の方が、「うつ症状がある」、「記憶障害がある」と訴えても、それだけを根拠に後遺障害が認定される訳ではありません。

精神障害が発症した場合は、速やかに精神科医などの専門医による適切な治療をうけることが重要なポイントになります。そして、専門医による適切な治療を受けてもなお症状が改善しない場合に、はじめて後遺障害として認められる余地があるのです。また、精神障害の存在が認められても、発症後に適切な治療を受けていなかった場合、適切な治療を受けていれば精神障害は回復していたとして、後遺障害と認められない可能性もあります。

3.症状固定の判断時期

さらに、非器質性精神障害における後遺障害認定の問題点としては、非器質性精神障害は、ある程度症状が続いても、その後に治癒する可能性があるので、症状固定の時期の判断が難しいという点があります。というのも治療により回復の余地が認められるのであれば、後遺障害とは認められないからです。

精神科等の専門医による診察を受け、治療と投薬がなされ、十分な治療期間があったにもかかわらず、具体的な残存症状や能力の低下がみられ、それらに対する回復の見込みに関する判断(症状固定)が適切に行われていることも重要なポイントになります。

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